第11回みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル(E6系オープン戦)
車両基地イベント JR東日本 東北本線 211系シリーズ E231系シリーズ E233系シリーズ 踊り子 あまぎ 伊豆 185系シリーズ 117系シリーズ 国鉄 東武鉄道 8000系 E259系 上越新幹線 東北新幹線 新幹線リレー e655系 和 E26系 EF81形シリーズ 復興いわきフラガール号 E657系 スーパーひたち フレッシュひたち E653系 東北地方太平洋沖地震 651系 いなほ 209系シリーズ カシオペア EF510形シリーズ ゆうづる EF65形シリーズ あけぼの 夢空間 はくつる 常磐線 さくら はやぶさ みずほ DE11形シリーズ エルム DD51形シリーズ 北斗星トマムスキー 北斗星 E6系 E3系シリーズ こまち はやて JR九州 800系 Maxやまびこ つばさ オープン戦
◆4年ぶりの雨天開催
2011年11月19日(土曜日)12時19分、JR東日本東北本線尾久へ。この日はあいにくの雨だ。『みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル』が雨の開催となったのは2007年以来4年ぶりである。前回開催時はホームでサプライズがあったため、“今回もそうなのでは?”と思い、上野発の普通電車籠原行きは211系3000番代15号車に乗ったが、雨のせいかE231系近郊形タイプ付属編成を使った乗務員訓練(上野運転区指導)のみ。奥には急速に増備が進むE233系3000番代(近郊形タイプ)が、後部標識灯(尾灯)を輝かせている。この増備により、211系の廃車が進むことになるのだろうが、昭和61年(1986年)に登場してまだ25年しか経過していない。長寿命が特徴の軽量ステンレス車体なのだが……
尾久で下車し、タイムカプセル平成ロード(尾久駅地下通路)を通ると、尾久車両センターに到着。前回は晴天だったため、来場者が多かったが、今回は少ない。『みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル』は同センターの非電化エリアで行なうため、展示する電車、電気機関車などはディーゼル機関車の手により所定の位置まで運んでいることが想像できる。簡潔に書けば手間隙をかけたイベントなのだ。たとえ大粒の雨が降っても開催を延期することが難しい。
出入り口付近では、伊豆急行を含めた12駅の入場券を1セット1,630円にまとめた「特急〈踊り子〉運転開始30周年記念入場券」を発売していた。特急〈踊り子〉は、特急〈あまぎ〉と急行〈伊豆〉を統合した列車で、グリーンの斜めストライプ、普通電車運用も兼ねた185系を起用した(特急〈踊り子〉が誕生した当時は、183系1000番代も充当していた)。
185系は昭和56年(1981年)3月に急行〈伊豆〉で“先行デビュー”し、同年10月1日(木曜日)、満を持してエル特急(現・特急)〈踊り子〉が首都圏と伊豆地方の新しい架け橋となるが、153系急行形電車との併結を可能にすることや、先述した普通電車運用も行なうため、特急形電車では異例の最高速度110㎞/hに抑えられた。普通車の座席は簡易リクライニングシートではなく、近郊形の117系で採用された転換クロスシートで、急行なみの停車駅と、新快速なみの設備で特急料金を払う“あべこべ”ぶりが特徴だった。
昭和57年(1982年)4月20日(火曜日)、国鉄は5年連続で運賃や料金を値上げしたが、在来線特急料金についてはA・B制を導入。性能や設備面で特急と急行の中間に位置したようなエル特急〈踊り子〉は、廉価な後者(B特急料金)を採用した。
現在は、“群馬特急”で活躍する185系200番代ともどもリニューアルが完了し、普通車はリクライニングシートに取替え、現代特急形車両本来のレベルに引き上げた。
185系は登場から30年たっても、現在まで廃車が1両もない。100両以上新製して30年間廃車が1両もないのは、東武鉄道8000系以来ではないかと思う(ちなみに、8000系は衝突事故で1両が大破し、代替車を新製したが、公式記録は修理扱いである)。
近い将来は伊豆方面や群馬方面に仕様変更した、E259系1000番代(仮称)を投入するのではないかと思われるが、2013年以降になるだろう。当方の浅はかな考えだが、2012年は東北・上越新幹線が開業30周年を迎えるため、〈新幹線リレー〉が蘇るのではないかと思うからだ(実際、2002年の両線の開業25周年時では、〈新幹線リレー〉を運転している)。
◆E657系見たさに雨天の“強行来訪”
Aゾーンでは例年通りのマジックボーイ体験乗車コーナーだが、雨天のため“運転見合わせ”で、エンジン音がむなしく響く。のちに中止が決まる。
Gゾーンは例年通り、E655系『和(Nagomi)』を展示しているが、ちょうど1号車連結器の引き出し実演が作業員3人がかりで行なわれていた。E655系がお召し列車で運行する際、連結器を格納して運転するため、引き出しの仕方がかなり大掛かりである。E655系は1号車に発電用のディーゼルエンジンを搭載しているため、先頭車の連結器を見るとディーゼル機関車以外の併結を想定していないようだ。ちなみに、この年も発電用のディーゼルエンジンが鳴り響いた。
E655系が登場した当初、廉価版の量産車が出てくるのではないかと思っていたが、E26系と同様、1編成のみになる可能性が高い。
Cゾーンへ移動すると、なんとEF81形3重連を展示!! 上野寄りからEF81 82北斗星仕様、EF81 85標準色、EF81 92カシオペアカラーの順で、JR東日本所属のEF81形は思ったより廃車が進んでいないようだ。
その近くには2012年3月3日(土曜日)に臨時特急〈復興いわきフラガール号〉(上野―いわき間)でデビューするE657系を展示(2012年3月17日から特急〈スーパーひたち〉〈フレッシュひたち〉で、本格的な活躍を開始する予定)。実はE657系をナマで見るのが初めて。この車両が見たいため、にズブ濡れになることを承知で行った。
偕楽園の白梅をイメージしたというピンクっぽい白を基調に、側窓下に紅梅を表す濃いピンクの帯を入れ、裾部とスカートをグレーにしている。10両固定編成のため、側扉付近に大型の号車ステッカーを貼付している。
気になるのは、すべてのモハE657形の台車にIDカードを差し込み口のようなものがあること。鉄道誌でも取り上げておらず、謎になりそう。
余談だが、2012年秋には上野―勝田・いわき間の特急をE657系に統一する。当初、E653系は同時期に、いわき―仙台間の特急に転用する方針だったが、東北地方太平洋沖地震と東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、不通区間の完全復旧までに相当な時間がかかる模様だ。2012年度以降の651系については現時点不明だが、波動用転用(ただし、当初から交流60ヘルツ区間の乗り入れに対応していない)や、特急〈いなほ〉転用などが考えられる。
◆改善されたDゾーン
休憩用車両の旧型客車2両を過ぎたところに、209系2000・2100番代(前者先頭車、後者中間車)4両車を展示。休憩用車両にあてている。一部の側窓を少し開けており、換気をしている。さいわい雨が車内に侵入することはない。
強い雨なので車内へ避難。この車両は2011年に秋田総合車両センターで改造されたが、クハ208・209の車号はいずれも2001だった。ちなみに、2000番代は空気式ドアエンジン、2100番代は電気式ドアエンジンである。
寝台特急〈カシオペア〉予備電源車のカヤ27-501を撮影したあと、Dゾーンへ。新旧の電気機関車4両をそろえた。このイベントの目玉といえるかもしれない。
EF510形500番代ブラザーズのカシオペアカラーは「がんばろう日本! がんばろう東北!」、ブルートレインカラーは「つなげよう、日本。」で、いずれもJR東日本新幹線の車体側面に貼付しているステッカーをヘッドマーク化させた。
EF81形北斗星仕様は寝台特急〈ゆうづる〉、EF65形1000番代は寝台特急〈あけぼの〉を掲出。前者はすでに消滅し、後者は過去の牽引機なので、懐かしさがこみ上げる。
そのウラを見ると、EF65形1000番代は臨時寝台特急〈北斗星トマムスキー〉を掲出。かつて横浜―新得間、『夢空間』を連結して運行した夜行列車として話題となった。EF81形北斗星仕様は寝台特急〈はくつる〉で、寝台特急〈ゆうづる〉とともに、上野―青森間の夜を支えた。両者とも、すでに列車の運行を終えているが、魂と歴史はいつまでも心の片隅に残ることだろう。
EF510形500番代ブラザーズは、普段の姿で通した。その姿はもちろんいいのだが、趣味的な視点ならば、現在は新幹線で活躍する〈さくら〉〈はやぶさ〉の寝台特急時代のヘッドマークを掲出したほうが面白かったと思う(〈みずほ〉も望むレールファンもいると思う)。
さて、前回のDゾーンは家族連れの行動にあきれ、怒るレールファンが多く、係員があわててパイロンと柵を用意したが、今回は最初から立ち入り禁止ゾーンを設定しており、レールファンは思い通りのアングルでストレスもなく撮影していた。
大宮寄りの立ち入り禁止ゾーンには、入換用のディーゼル機関車、DE11形1000番代を展示。数が少ないため、「希少形式」といえる。
最後は転車台へ行き、お召し列車装飾と臨時寝台特急〈エルム〉のヘッドマークをそれぞれ掲げたDD51形842号機の回転で締めくくろう。
◆E6系オープン戦
翌11月20日(日曜日)13時15分頃、JR東日本大宮に到着。この日は東北・上越新幹線16番線で、E6系の展示及び車内見学が行なわれている。車内見学は応募して当選した人のみ車内に入ることが許されており、15・16番線は通行規制をしいている。
隣の17・18番線へ足を運ぶと、16番線にE6系が止まっている。まるで外国の高級スポーツカーを思わせるような前頭部で、車両が在来線規格のため、11・17号車の客室部分がかなり短い。そのため、E6系はE3系6両編成の〈こまち〉と定員を合わせるため、1両増結した7両編成である。
E6系は2010年に登場し、車体色は飛運ホワイト(JR東日本新幹線カラーの定番色)と茜色をベースに、アローシルバーを添えた。茜色は女性の「秋田小町」、アローシルバーはお米の「あきたこまち」をそれぞれイメージしているのではないかと思う。E6系は“速い、快適”に加え、“秋田県”を強調した車両だと断言したい(車体側面を見ると、JR九州800系に似ている)。ちょうど17番線に東北新幹線〈はやて27号・こまち27号〉新青森・秋田行きが到着。〈こまち27号〉のE3系とE6系が顔を合わせた。“身長差”が歴然としている。
東北新幹線〈はやて27号・こまち27号〉新青森・秋田行きが発車したあと、ホーム仙台寄り先端へ。前部標識灯を眺めると、まるでライフルの口径に見える。高輝度放電灯の光がビームになって、ずいぶん先まで伸びるのではないかと思わせるほど(実際そうでないことぐらいわかっているけど)。
15時00分に車内見学会が終わり、先頭17号車の後部標識灯が前部標識灯に変わった。回送電車として、那須塩原方面へ向かうのだ(仙台の新幹線車両基地に戻ったものと思われる)。
15時26分、0系から続く警笛が高らかに鳴り響き、E6系が発車した。その後、17番線に〈Maxやまびこ143号・つばさ143号〉仙台・山形行きが到着。〈つばさ143号〉山形行きはE3系1000番代だった。
★備考
①eyeVio「第8・10・11回みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル THE MOVIE」
②岸田法眼のRailway Voice.「第11回みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル Voice Version.」
★おまけ
E233系3000番代
EF81形カシオペアカラー
旧型客車
2011年11月19日(土曜日)12時19分、JR東日本東北本線尾久へ。この日はあいにくの雨だ。『みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル』が雨の開催となったのは2007年以来4年ぶりである。前回開催時はホームでサプライズがあったため、“今回もそうなのでは?”と思い、上野発の普通電車籠原行きは211系3000番代15号車に乗ったが、雨のせいかE231系近郊形タイプ付属編成を使った乗務員訓練(上野運転区指導)のみ。奥には急速に増備が進むE233系3000番代(近郊形タイプ)が、後部標識灯(尾灯)を輝かせている。この増備により、211系の廃車が進むことになるのだろうが、昭和61年(1986年)に登場してまだ25年しか経過していない。長寿命が特徴の軽量ステンレス車体なのだが……
尾久で下車し、タイムカプセル平成ロード(尾久駅地下通路)を通ると、尾久車両センターに到着。前回は晴天だったため、来場者が多かったが、今回は少ない。『みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル』は同センターの非電化エリアで行なうため、展示する電車、電気機関車などはディーゼル機関車の手により所定の位置まで運んでいることが想像できる。簡潔に書けば手間隙をかけたイベントなのだ。たとえ大粒の雨が降っても開催を延期することが難しい。
出入り口付近では、伊豆急行を含めた12駅の入場券を1セット1,630円にまとめた「特急〈踊り子〉運転開始30周年記念入場券」を発売していた。特急〈踊り子〉は、特急〈あまぎ〉と急行〈伊豆〉を統合した列車で、グリーンの斜めストライプ、普通電車運用も兼ねた185系を起用した(特急〈踊り子〉が誕生した当時は、183系1000番代も充当していた)。
185系は昭和56年(1981年)3月に急行〈伊豆〉で“先行デビュー”し、同年10月1日(木曜日)、満を持してエル特急(現・特急)〈踊り子〉が首都圏と伊豆地方の新しい架け橋となるが、153系急行形電車との併結を可能にすることや、先述した普通電車運用も行なうため、特急形電車では異例の最高速度110㎞/hに抑えられた。普通車の座席は簡易リクライニングシートではなく、近郊形の117系で採用された転換クロスシートで、急行なみの停車駅と、新快速なみの設備で特急料金を払う“あべこべ”ぶりが特徴だった。
昭和57年(1982年)4月20日(火曜日)、国鉄は5年連続で運賃や料金を値上げしたが、在来線特急料金についてはA・B制を導入。性能や設備面で特急と急行の中間に位置したようなエル特急〈踊り子〉は、廉価な後者(B特急料金)を採用した。
現在は、“群馬特急”で活躍する185系200番代ともどもリニューアルが完了し、普通車はリクライニングシートに取替え、現代特急形車両本来のレベルに引き上げた。
185系は登場から30年たっても、現在まで廃車が1両もない。100両以上新製して30年間廃車が1両もないのは、東武鉄道8000系以来ではないかと思う(ちなみに、8000系は衝突事故で1両が大破し、代替車を新製したが、公式記録は修理扱いである)。
近い将来は伊豆方面や群馬方面に仕様変更した、E259系1000番代(仮称)を投入するのではないかと思われるが、2013年以降になるだろう。当方の浅はかな考えだが、2012年は東北・上越新幹線が開業30周年を迎えるため、〈新幹線リレー〉が蘇るのではないかと思うからだ(実際、2002年の両線の開業25周年時では、〈新幹線リレー〉を運転している)。
◆E657系見たさに雨天の“強行来訪”
Aゾーンでは例年通りのマジックボーイ体験乗車コーナーだが、雨天のため“運転見合わせ”で、エンジン音がむなしく響く。のちに中止が決まる。
Gゾーンは例年通り、E655系『和(Nagomi)』を展示しているが、ちょうど1号車連結器の引き出し実演が作業員3人がかりで行なわれていた。E655系がお召し列車で運行する際、連結器を格納して運転するため、引き出しの仕方がかなり大掛かりである。E655系は1号車に発電用のディーゼルエンジンを搭載しているため、先頭車の連結器を見るとディーゼル機関車以外の併結を想定していないようだ。ちなみに、この年も発電用のディーゼルエンジンが鳴り響いた。
E655系が登場した当初、廉価版の量産車が出てくるのではないかと思っていたが、E26系と同様、1編成のみになる可能性が高い。
Cゾーンへ移動すると、なんとEF81形3重連を展示!! 上野寄りからEF81 82北斗星仕様、EF81 85標準色、EF81 92カシオペアカラーの順で、JR東日本所属のEF81形は思ったより廃車が進んでいないようだ。
その近くには2012年3月3日(土曜日)に臨時特急〈復興いわきフラガール号〉(上野―いわき間)でデビューするE657系を展示(2012年3月17日から特急〈スーパーひたち〉〈フレッシュひたち〉で、本格的な活躍を開始する予定)。実はE657系をナマで見るのが初めて。この車両が見たいため、にズブ濡れになることを承知で行った。
偕楽園の白梅をイメージしたというピンクっぽい白を基調に、側窓下に紅梅を表す濃いピンクの帯を入れ、裾部とスカートをグレーにしている。10両固定編成のため、側扉付近に大型の号車ステッカーを貼付している。
気になるのは、すべてのモハE657形の台車にIDカードを差し込み口のようなものがあること。鉄道誌でも取り上げておらず、謎になりそう。
余談だが、2012年秋には上野―勝田・いわき間の特急をE657系に統一する。当初、E653系は同時期に、いわき―仙台間の特急に転用する方針だったが、東北地方太平洋沖地震と東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、不通区間の完全復旧までに相当な時間がかかる模様だ。2012年度以降の651系については現時点不明だが、波動用転用(ただし、当初から交流60ヘルツ区間の乗り入れに対応していない)や、特急〈いなほ〉転用などが考えられる。
◆改善されたDゾーン
休憩用車両の旧型客車2両を過ぎたところに、209系2000・2100番代(前者先頭車、後者中間車)4両車を展示。休憩用車両にあてている。一部の側窓を少し開けており、換気をしている。さいわい雨が車内に侵入することはない。
強い雨なので車内へ避難。この車両は2011年に秋田総合車両センターで改造されたが、クハ208・209の車号はいずれも2001だった。ちなみに、2000番代は空気式ドアエンジン、2100番代は電気式ドアエンジンである。
寝台特急〈カシオペア〉予備電源車のカヤ27-501を撮影したあと、Dゾーンへ。新旧の電気機関車4両をそろえた。このイベントの目玉といえるかもしれない。
EF510形500番代ブラザーズのカシオペアカラーは「がんばろう日本! がんばろう東北!」、ブルートレインカラーは「つなげよう、日本。」で、いずれもJR東日本新幹線の車体側面に貼付しているステッカーをヘッドマーク化させた。
EF81形北斗星仕様は寝台特急〈ゆうづる〉、EF65形1000番代は寝台特急〈あけぼの〉を掲出。前者はすでに消滅し、後者は過去の牽引機なので、懐かしさがこみ上げる。
そのウラを見ると、EF65形1000番代は臨時寝台特急〈北斗星トマムスキー〉を掲出。かつて横浜―新得間、『夢空間』を連結して運行した夜行列車として話題となった。EF81形北斗星仕様は寝台特急〈はくつる〉で、寝台特急〈ゆうづる〉とともに、上野―青森間の夜を支えた。両者とも、すでに列車の運行を終えているが、魂と歴史はいつまでも心の片隅に残ることだろう。
EF510形500番代ブラザーズは、普段の姿で通した。その姿はもちろんいいのだが、趣味的な視点ならば、現在は新幹線で活躍する〈さくら〉〈はやぶさ〉の寝台特急時代のヘッドマークを掲出したほうが面白かったと思う(〈みずほ〉も望むレールファンもいると思う)。
さて、前回のDゾーンは家族連れの行動にあきれ、怒るレールファンが多く、係員があわててパイロンと柵を用意したが、今回は最初から立ち入り禁止ゾーンを設定しており、レールファンは思い通りのアングルでストレスもなく撮影していた。
大宮寄りの立ち入り禁止ゾーンには、入換用のディーゼル機関車、DE11形1000番代を展示。数が少ないため、「希少形式」といえる。
最後は転車台へ行き、お召し列車装飾と臨時寝台特急〈エルム〉のヘッドマークをそれぞれ掲げたDD51形842号機の回転で締めくくろう。
◆E6系オープン戦
翌11月20日(日曜日)13時15分頃、JR東日本大宮に到着。この日は東北・上越新幹線16番線で、E6系の展示及び車内見学が行なわれている。車内見学は応募して当選した人のみ車内に入ることが許されており、15・16番線は通行規制をしいている。
隣の17・18番線へ足を運ぶと、16番線にE6系が止まっている。まるで外国の高級スポーツカーを思わせるような前頭部で、車両が在来線規格のため、11・17号車の客室部分がかなり短い。そのため、E6系はE3系6両編成の〈こまち〉と定員を合わせるため、1両増結した7両編成である。
E6系は2010年に登場し、車体色は飛運ホワイト(JR東日本新幹線カラーの定番色)と茜色をベースに、アローシルバーを添えた。茜色は女性の「秋田小町」、アローシルバーはお米の「あきたこまち」をそれぞれイメージしているのではないかと思う。E6系は“速い、快適”に加え、“秋田県”を強調した車両だと断言したい(車体側面を見ると、JR九州800系に似ている)。ちょうど17番線に東北新幹線〈はやて27号・こまち27号〉新青森・秋田行きが到着。〈こまち27号〉のE3系とE6系が顔を合わせた。“身長差”が歴然としている。
東北新幹線〈はやて27号・こまち27号〉新青森・秋田行きが発車したあと、ホーム仙台寄り先端へ。前部標識灯を眺めると、まるでライフルの口径に見える。高輝度放電灯の光がビームになって、ずいぶん先まで伸びるのではないかと思わせるほど(実際そうでないことぐらいわかっているけど)。
15時00分に車内見学会が終わり、先頭17号車の後部標識灯が前部標識灯に変わった。回送電車として、那須塩原方面へ向かうのだ(仙台の新幹線車両基地に戻ったものと思われる)。
15時26分、0系から続く警笛が高らかに鳴り響き、E6系が発車した。その後、17番線に〈Maxやまびこ143号・つばさ143号〉仙台・山形行きが到着。〈つばさ143号〉山形行きはE3系1000番代だった。
★備考
①eyeVio「第8・10・11回みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル THE MOVIE」
②岸田法眼のRailway Voice.「第11回みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル Voice Version.」
★おまけ
E233系3000番代
EF81形カシオペアカラー
旧型客車
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