2009年の汽車旅3-3(四国の鉄道完全制覇に王手!!)
旅行貯金 四国ケーブル 全線完乗 京阪電気鉄道 鋼索線 岡本製作所 別府ラクテンチケーブル線 屋島登山鉄道 高松琴平電気鉄道 志度線 琴平線 600形 1200形 JR四国 予讃線 本四備讃線 JR西日本 宇野線 山陽新幹線 山陽本線 吉備線 マリンライナー 223系シリーズ 8000系 2000系 しおかぜ いしづち 6000系 サンポート 南風 うずしお 自動改札機 5000系 213系シリーズ 225系 117系シリーズ 211系シリーズ 阪急電鉄 9300系 6300系 東京都交通局 東武鉄道
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・2009年の汽車旅3-1
http://railway583.blog.so-net.ne.jp/2009-12-01
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http://railway583.blog.so-net.ne.jp/2009-12-05
◆四国の鉄道完全制覇に王手!!
古高松南(T22)を下車し、国道11号線を歩くと、高松東郵便局を発見し、旅行貯金。そのあと、コンビニで昼食を購入し、意気揚々と山へ登る。
ところが、古高松南(T22)を下車した時点から道を間違えており、四苦八苦。屋島方面へ歩いて引き返していたのである。山を登って、ケーブルカーの駅を訪ねるが、すでに廃線になったという。それは屋島登山鉄道で、2004年10月16日(土曜日)に運行を休止し、2005年8月31日(水曜日)をもって、正式に消えたケーブルカーだ。ちなみに屋島登山鉄道は、残念ながら乗れなかった。
いくら歩いても、四国ケーブル八栗登山口駅が見つからない。どこへ向かって歩いているのか、よくわからない。このままだと高徳線の駅すら見つからず、野宿の危機に陥ってしまいそうだ。
『JR時刻表2009年8月号』の地図を見せて、地元の男性にきいてみるが、話を聞くと、屋島登山鉄道だ。今も走っていると思っているようで、四国ケーブルを知らないらしい?
時刻は13時30分を過ぎており、ここで私は決断。カンで左折する。すると、遠くの山にはケーブルカーが見えた。ようやく四国ケーブルに乗れる。あとは道を間違えないのみだ。
※高松市の山道を歩く

ヘトヘトになりそうなほど体力を消耗しているが、登り道をひたすら歩き、14時20分頃、ようやく四国ケーブル八栗登山口駅へ。時間の都合や急斜面を見ると、往復が安全である。ちなみにケーブルカーは、片道乗車を基本としている。山を登って汗をかき、ケーブルカーで下るのが理想だ。

発車5分前となり、いよいよ改札。ポロシャツ姿の若い女性が応対するが、運転もこなす。「人件費」というものが頭に浮かぶが、八栗山上行き(2:非冷房車、女性運転士乗務)へ乗り込む。ケーブルカーは冷房のない車両が多く、乗車車両は昭和39年(1964年)に日立製作所で作られたもので、その年の12月28日(月曜日)に運行を開始してから、45年経過している大ベテランだ。車両の屋根上には、パンタグラフが3つもあり、架線は2本張っている。パンタグラフは進行方向に向かって、左側に2つ、右側に1つある。
念のため、2008年8月2・3日(土・日曜日)に利用した京阪電気鉄道鋼索線、岡本製作所別府ラクテンチケーブル線の架線の数を調べると、前者は1つ、後者は2つ張っていることを確認した。ケーブルカーによって、架線の数は異なるようだが、“「鋼索鉄道」という名の特殊な鉄道”であることが災いし、冷房装置が取りつけられないのかもしれない。しかし、暑い時期は、自然の心地よい風を浴びたほうが健康にいいだろう。
14時30分に発車。車内BGMとして、いろは唄が流れ、それを聴きながら登り、自然の心地よい風を浴びる。冷房に慣れている者にとって、新鮮な気分だ。山の恵みの心地よさをかみしめ、14時34分、終点八栗山上に到着。四国ケーブル全線完乗を達成し、四国の鉄道完全制覇に王手をかけた。屋島登山鉄道に乗れなかったのは痛いが、これまでにも乗れなかった鉄道会社や路線はたくさんある。悔やんでも仕方ないのだ。
下車し、八栗寺へ。このケーブルカーは八栗寺の参拝輸送を主目的にしているということが、おわかりだろう。

※八栗寺の鐘Take1
※八栗寺の鐘Take2
セミの鳴き声を聞きながら、八栗寺の鐘を鳴らしてみる。しかし、両手を持たなければならないところ、右手しか使えない。左手はデジタル一眼レフカメラ(NikonのD90)を持ち、動画撮影するためだ。
※八栗寺の鐘Take3
※八栗寺の鐘Take4
3回目でようやく鐘を鳴らせたが、鳴ったあとに動画をスタートさせたため、納得がいかず、4回目でいい音色を収録することができた。残念ながら、D90の動画はモノラル音源のため、臨場感に欠けてしまうが……
◆謎の自動改札機

※次は八栗登山口 終点
八栗山上駅へ戻り、15時00分発の八栗登山口行き(1:非冷房車)へ。車内BGMはシルクロードのテーマが流れ、風鈴の音色とともに下山する。
八栗登山口駅にはタクシーが数台待っているものの、当然のことながら歩く。往路は道に迷ってようやく着いたが、復路はカンタンに下り、高松琴平電気鉄道志度線八栗駅に到着。私は踏切を越えて高徳線の駅へ行くつもりだったが、道がわからず、八栗駅へ引き返す。ここから高松築港まで330円だ。ここには簡易IruCa改札機があるものの、残念ながらSuicaが使えない。

瓦町行き(623:夢塗装車)に乗り、16時00分に発車。2両編成だが、車掌が乗務している。電車は灼熱のような真っ赤な広告電車だが、冷房の効きはよく、バッチリ冷えている。
琴電屋島、松島二丁目で琴電志度行きと行き違い、16時19分、終点瓦町4番線に到着。ここで琴平線に乗り換えるが、ホームが離れており、まるで地下鉄を利用しているような気分だ。

急いで16時21分発の高松築港行き(1209:女性車掌乗務)に乗り、片原町を発車すると、右へクネクネ回り、16時25分、終点高松築港2番線に到着した。

当然のことながら、ここで下車するわけだが、自動改札機が3台並んでいる。私が手にしている乗車券は磁気券ではないので、自動改札機を利用することはできない。利用客の多くは有人改札を利用しており、自動改札機を通らないのはどうしてだろうか?
その答えは意外だった。

高松築港の自動改札機は、すべてIruCa対応で、乗車券や定期券は一切受け付けていないのである。これだけ徹底した自動改札機を見たのは初めてだ。また、入出場は「←」、通れないときは進入禁止の標識を表示しており、これは関東地方の東武鉄道や東京都交通局と同じである。

徒歩で高松駅(Y00、T28)へ行くと、こちらも自動改札機を設置していた。色は違うものの、高松築港と同じタイプで、おそらく同一メーカーなのだろう。こちらは磁気の乗車券、定期券が入れられるものの、JR旅客鉄道では唯一、ICカードが導入されていない。
かつての高松駅(Y00、T28)は女性の改札係員がいて、制服がオシャレだったので、風情がなくなってしまったのが残念であるが、自動改札機の導入は時代の流れだろうか。
◆223系5000番代初乗車!!

高松5番のりばへ行き、予讃線(Y00)の快速〈マリンライナー48号〉岡山行き(6号車自由席クモハ223-5002)は、JR西日本223系5000番代を選択。実は223系5000番代に乗るのは初めてだ。これで、すべての223系を利用したことになる。
223系5000番代へ乗り込むものの、転換クロスシートは必ず1人坐っている状態のため、やむなく補助シートへ。213系時代は6号車自由席の最前列で前面展望を楽しんでいたが、223系5000番代は展望席がない。乗務員室うしろの補助シートに坐れば、“横取り”されない限り、前面展望を楽しむことができるものの、背もたれ90度なので、坐り心地はよくない。
快速〈マリンライナー〉は2003年10月1日(水曜日)、213系から5000系と223系5000番代に置き換えているが、213系時代の基本6両編成から、5両編成に減った。それでも自由席は4両のままだった。しかし、ラッシュ時になると9両編成から7両編成に減り、自由席は1両減車の6両になってしまった。223系5000番代をもう1つつなげば9両編成になるが、そうしなかった。
自由席の座席定員減少に苦情が多く、2007年7月1日(日曜日)、岡山電車区は、網干総合車両所から223系2000番代の一部編成を借りて、サハ223形2000番代を223系5000番代に挿入し、自由席は基本5両体制に入った。しかし、自由席は213系に比べて劣る。213系はオール転換クロスシートだったのに対し、5000系2・3号車と223系5000番代は、固定座席が存在しているためである。
車端部はボックスシートなので、グループ利用に重宝するだろうが、ドア付近の固定座席は、坐り心地がよくない。特に進行方向の1・2列目は“ボックスシート同然”となってしまうのだ(この車両に限ったことではない)。3ドアなので、座席定員を重視せざるを得ないのが残念なところ。おそらく、御覧になっている方の多くは、“そこへ坐らなきゃいいじゃん”と思うだろうが、その通りです。また、補助シートも設置されており、1両分の座席定員は、213系よりも多い(但し、ラッシュ時は使えない)。
しかし、利用客の減少で、2010年1月19日(火曜日)から順次、1両減車され、1月24日(日曜日)に完了する。これにより、5両編成を基本に、2・3・7両編成で運行される。どうやら網干総合車両所から借りていた223系2000番代を返却する模様だが、ラッシュ時や多客期に不満が噴出すことは、確実ではないだろうか。
アーバンネットワークは、2010年5月頃に225系が投入され、新快速で使われる予定である。おそらく、223系2000番代の一部は余剰になるだろうから、4両車を岡山電車区に転属させ、快速〈マリンライナー〉に使えないだろうか。223系5000番代とは、車内の通り抜けができないデメリットはあるものの、性能は同一だし、ラッシュ時や多客期に4両車をつなげば、9両編成になり、混雑緩和にもつながる。
さて、213系は国鉄最後の新形式車両で、117系を上回るグレードだが、211系を改良したような印象があり、インパクトはないだろう。しかし、近郊形電車初のオール転換クロスシートは、“国鉄最後の意地”だったのではないだろうか。また、転換クロスシートは、坐り心地のいいバケットタイプを採用している。
※次は坂出(Y08)
快速〈マリンライナー48号〉岡山行きは、16時40分に発車。120㎞/hで駆け抜けてゆく。223系2000番代などに比べ、前面展望は上である。おそらく、将来はワンマン運転することを視野に入れているのだろう。


いろいろな列車とすれ違い、鴨川(Y06)で6000系の各駅停車観音寺行きを抜く。なぜ、坂出(Y08)で接続を取らないのだろうか? 坂出(Y08)は2面3線で、下りは1面2線なのだから。
『JR時刻表2009年8月号』を見ると、16時27分発の各駅停車観音寺行きは、坂出(Y08)で9分停車し、快速〈サンポート〉琴平行き、8000系のエル特急〈いしづち23号〉松山行きに接続。宇多津(Y09)で8分停車し、エル特急〈しおかぜ19号・いしづち23号〉松山行きに接続している。ダイヤを見直せば、各駅停車観音寺行きは坂出(Y08)で快速〈マリンライナー48号〉岡山行き、多度津(Y12、D12)で快速〈サンポート〉琴平行き、エル特急〈しおかぜ19号・いしづち23号〉松山行きに接続できる。

※次は児島
坂出(Y08)を発車し、8羽の海鳥が陸地を飛んでいる姿を見ながら、本四備讃線へ。16時59分に瀬戸大橋へ。序盤は120㎞/hで飛ばすものの、離島が近づくと、ブレーキをかけて、80~90㎞/h台へ落とす。騒音を配慮してのことで、一時期、エル特急〈しおかぜ〉〈南風〉〈うずしお〉は児島を通過していた。
瀬戸大橋上で、8000系のエル特急〈しおかぜ19号〉松山行きにすれ違う。どうやら瀬戸大橋では振子機能が働いていないようだ。カーブの曲がり具合が“普通の車両”と変わらないからである。
17時07分、瀬戸大橋が終わり、鷲羽山トンネルへ。阪急電鉄6300系や9300系は、走行中に乗務員室のカーテンを自動昇降できる機能があるものの、223系5000番代にはなく、運転士はみずからカーテンを下ろさずに走る。
児島で乗務員はJR西日本に交代し、運転士は乗務員室のカーテンを下ろす。そして、競艇オヤジたちが乗り込み、立客が発生する。
すっかり天気は晴れ上がり、いい気分。翌日は“真夏の
てぃだ”が照りつけていることだろう。
※次は早島
※まもなく早島
足元にご注意ください
左側のドアが開きます
※ただいま早島
宇野線に合流し、茶屋町へ。ここでエル特急〈南風19号〉中村行きの行き違いをするが、遅れており、快速〈マリンライナー48号〉岡山行きは、定刻より2分遅れの17時21分に発車。一部のドア上に設置されている情報案内装置がスクロール表示されていることに気づく。ちなみにアーバンネットワークの223系シリーズは、ピッポッパッと表示が切り替わる。
早島を発車すると、単線になる地点で快速〈マリンライナー49号〉高松行きと行き違い、遅れが増してしまう。
高架を登ると、複線になり、大元を通過。しばらく複線は続くものの、地平へ下りると、単線に戻る。おおがかりな配線変更工事をしない限り、複線化されることはなく、山陽新幹線、山陽本線、吉備線に合流し、17時36分、定刻より4分遅れで終点岡山6番のりばに到着。向かいの8番のりばでは、2000系のエル特急〈しおかぜ21号〉宇和島行きがあわただしく発車した。
★備考
①eyevio「2009年の汽車旅3」
②岸田法眼のRailway Blog.「2008年の汽車旅3-2」
③岸田法眼のRailway Blog.「2008年の汽車旅3-7(別府ワンダーラクテンチ、危機一髪!!)」
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・2009年の汽車旅3-1
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・2009年の汽車旅3-2
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◆四国の鉄道完全制覇に王手!!
古高松南(T22)を下車し、国道11号線を歩くと、高松東郵便局を発見し、旅行貯金。そのあと、コンビニで昼食を購入し、意気揚々と山へ登る。
ところが、古高松南(T22)を下車した時点から道を間違えており、四苦八苦。屋島方面へ歩いて引き返していたのである。山を登って、ケーブルカーの駅を訪ねるが、すでに廃線になったという。それは屋島登山鉄道で、2004年10月16日(土曜日)に運行を休止し、2005年8月31日(水曜日)をもって、正式に消えたケーブルカーだ。ちなみに屋島登山鉄道は、残念ながら乗れなかった。
いくら歩いても、四国ケーブル八栗登山口駅が見つからない。どこへ向かって歩いているのか、よくわからない。このままだと高徳線の駅すら見つからず、野宿の危機に陥ってしまいそうだ。
『JR時刻表2009年8月号』の地図を見せて、地元の男性にきいてみるが、話を聞くと、屋島登山鉄道だ。今も走っていると思っているようで、四国ケーブルを知らないらしい?
時刻は13時30分を過ぎており、ここで私は決断。カンで左折する。すると、遠くの山にはケーブルカーが見えた。ようやく四国ケーブルに乗れる。あとは道を間違えないのみだ。
※高松市の山道を歩く
ヘトヘトになりそうなほど体力を消耗しているが、登り道をひたすら歩き、14時20分頃、ようやく四国ケーブル八栗登山口駅へ。時間の都合や急斜面を見ると、往復が安全である。ちなみにケーブルカーは、片道乗車を基本としている。山を登って汗をかき、ケーブルカーで下るのが理想だ。
発車5分前となり、いよいよ改札。ポロシャツ姿の若い女性が応対するが、運転もこなす。「人件費」というものが頭に浮かぶが、八栗山上行き(2:非冷房車、女性運転士乗務)へ乗り込む。ケーブルカーは冷房のない車両が多く、乗車車両は昭和39年(1964年)に日立製作所で作られたもので、その年の12月28日(月曜日)に運行を開始してから、45年経過している大ベテランだ。車両の屋根上には、パンタグラフが3つもあり、架線は2本張っている。パンタグラフは進行方向に向かって、左側に2つ、右側に1つある。
八栗山上行き編成表(ワンマン運転) | ||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 |
八栗登山口→八栗山上 | なし | 2 | ○ | 非冷房車 |
念のため、2008年8月2・3日(土・日曜日)に利用した京阪電気鉄道鋼索線、岡本製作所別府ラクテンチケーブル線の架線の数を調べると、前者は1つ、後者は2つ張っていることを確認した。ケーブルカーによって、架線の数は異なるようだが、“「鋼索鉄道」という名の特殊な鉄道”であることが災いし、冷房装置が取りつけられないのかもしれない。しかし、暑い時期は、自然の心地よい風を浴びたほうが健康にいいだろう。
14時30分に発車。車内BGMとして、いろは唄が流れ、それを聴きながら登り、自然の心地よい風を浴びる。冷房に慣れている者にとって、新鮮な気分だ。山の恵みの心地よさをかみしめ、14時34分、終点八栗山上に到着。四国ケーブル全線完乗を達成し、四国の鉄道完全制覇に王手をかけた。屋島登山鉄道に乗れなかったのは痛いが、これまでにも乗れなかった鉄道会社や路線はたくさんある。悔やんでも仕方ないのだ。
下車し、八栗寺へ。このケーブルカーは八栗寺の参拝輸送を主目的にしているということが、おわかりだろう。
※八栗寺の鐘Take1
※八栗寺の鐘Take2
セミの鳴き声を聞きながら、八栗寺の鐘を鳴らしてみる。しかし、両手を持たなければならないところ、右手しか使えない。左手はデジタル一眼レフカメラ(NikonのD90)を持ち、動画撮影するためだ。
※八栗寺の鐘Take3
※八栗寺の鐘Take4
3回目でようやく鐘を鳴らせたが、鳴ったあとに動画をスタートさせたため、納得がいかず、4回目でいい音色を収録することができた。残念ながら、D90の動画はモノラル音源のため、臨場感に欠けてしまうが……
◆謎の自動改札機
※次は八栗登山口 終点
八栗山上駅へ戻り、15時00分発の八栗登山口行き(1:非冷房車)へ。車内BGMはシルクロードのテーマが流れ、風鈴の音色とともに下山する。
八栗登山口行き編成表(ワンマン運転) | ||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 |
八栗山上→八栗登山口 | なし | 1 | ○ | 非冷房車 |
八栗登山口駅にはタクシーが数台待っているものの、当然のことながら歩く。往路は道に迷ってようやく着いたが、復路はカンタンに下り、高松琴平電気鉄道志度線八栗駅に到着。私は踏切を越えて高徳線の駅へ行くつもりだったが、道がわからず、八栗駅へ引き返す。ここから高松築港まで330円だ。ここには簡易IruCa改札機があるものの、残念ながらSuicaが使えない。
瓦町行き(623:夢塗装車)に乗り、16時00分に発車。2両編成だが、車掌が乗務している。電車は灼熱のような真っ赤な広告電車だが、冷房の効きはよく、バッチリ冷えている。
瓦町行き編成表 | ||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 |
瓦町 | なし | 623 | ○ | 夢塗装車 |
八栗 | なし | 624 | ○ | 夢塗装車 |
琴電屋島、松島二丁目で琴電志度行きと行き違い、16時19分、終点瓦町4番線に到着。ここで琴平線に乗り換えるが、ホームが離れており、まるで地下鉄を利用しているような気分だ。
急いで16時21分発の高松築港行き(1209:女性車掌乗務)に乗り、片原町を発車すると、右へクネクネ回り、16時25分、終点高松築港2番線に到着した。
高松築港行き編成表 | ||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 |
高松築港 | なし | 1210 | ○ | なし |
瓦町 | なし | 1209 | ○ | なし |
当然のことながら、ここで下車するわけだが、自動改札機が3台並んでいる。私が手にしている乗車券は磁気券ではないので、自動改札機を利用することはできない。利用客の多くは有人改札を利用しており、自動改札機を通らないのはどうしてだろうか?
その答えは意外だった。
高松築港の自動改札機は、すべてIruCa対応で、乗車券や定期券は一切受け付けていないのである。これだけ徹底した自動改札機を見たのは初めてだ。また、入出場は「←」、通れないときは進入禁止の標識を表示しており、これは関東地方の東武鉄道や東京都交通局と同じである。
徒歩で高松駅(Y00、T28)へ行くと、こちらも自動改札機を設置していた。色は違うものの、高松築港と同じタイプで、おそらく同一メーカーなのだろう。こちらは磁気の乗車券、定期券が入れられるものの、JR旅客鉄道では唯一、ICカードが導入されていない。
かつての高松駅(Y00、T28)は女性の改札係員がいて、制服がオシャレだったので、風情がなくなってしまったのが残念であるが、自動改札機の導入は時代の流れだろうか。
◆223系5000番代初乗車!!
高松5番のりばへ行き、予讃線(Y00)の快速〈マリンライナー48号〉岡山行き(6号車自由席クモハ223-5002)は、JR西日本223系5000番代を選択。実は223系5000番代に乗るのは初めてだ。これで、すべての223系を利用したことになる。
223系5000番代へ乗り込むものの、転換クロスシートは必ず1人坐っている状態のため、やむなく補助シートへ。213系時代は6号車自由席の最前列で前面展望を楽しんでいたが、223系5000番代は展望席がない。乗務員室うしろの補助シートに坐れば、“横取り”されない限り、前面展望を楽しむことができるものの、背もたれ90度なので、坐り心地はよくない。
快速〈マリンライナー48号〉岡山行き編成表 | |||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 | |
岡山 | 6 | クモハ223- | 5002 | ○ | 自由席 |
5 | サ ハ223- | 2050 | ○ | 自由席 | |
4 | ク ハ222- | 5002 | ○ | 自由席 | |
3 | 5003 | ○ | 自由席、弱冷車 | ||
2 | 5203 | ○ | 自由席 | ||
高松 | 1 | 5103 | ○ | グリーン車、指定席 | |
1号車の2階と高松寄り平屋はグリーン車、1階と岡山寄り平屋は指定席。 |
快速〈マリンライナー〉は2003年10月1日(水曜日)、213系から5000系と223系5000番代に置き換えているが、213系時代の基本6両編成から、5両編成に減った。それでも自由席は4両のままだった。しかし、ラッシュ時になると9両編成から7両編成に減り、自由席は1両減車の6両になってしまった。223系5000番代をもう1つつなげば9両編成になるが、そうしなかった。
自由席の座席定員減少に苦情が多く、2007年7月1日(日曜日)、岡山電車区は、網干総合車両所から223系2000番代の一部編成を借りて、サハ223形2000番代を223系5000番代に挿入し、自由席は基本5両体制に入った。しかし、自由席は213系に比べて劣る。213系はオール転換クロスシートだったのに対し、5000系2・3号車と223系5000番代は、固定座席が存在しているためである。
車端部はボックスシートなので、グループ利用に重宝するだろうが、ドア付近の固定座席は、坐り心地がよくない。特に進行方向の1・2列目は“ボックスシート同然”となってしまうのだ(この車両に限ったことではない)。3ドアなので、座席定員を重視せざるを得ないのが残念なところ。おそらく、御覧になっている方の多くは、“そこへ坐らなきゃいいじゃん”と思うだろうが、その通りです。また、補助シートも設置されており、1両分の座席定員は、213系よりも多い(但し、ラッシュ時は使えない)。
しかし、利用客の減少で、2010年1月19日(火曜日)から順次、1両減車され、1月24日(日曜日)に完了する。これにより、5両編成を基本に、2・3・7両編成で運行される。どうやら網干総合車両所から借りていた223系2000番代を返却する模様だが、ラッシュ時や多客期に不満が噴出すことは、確実ではないだろうか。
アーバンネットワークは、2010年5月頃に225系が投入され、新快速で使われる予定である。おそらく、223系2000番代の一部は余剰になるだろうから、4両車を岡山電車区に転属させ、快速〈マリンライナー〉に使えないだろうか。223系5000番代とは、車内の通り抜けができないデメリットはあるものの、性能は同一だし、ラッシュ時や多客期に4両車をつなげば、9両編成になり、混雑緩和にもつながる。
さて、213系は国鉄最後の新形式車両で、117系を上回るグレードだが、211系を改良したような印象があり、インパクトはないだろう。しかし、近郊形電車初のオール転換クロスシートは、“国鉄最後の意地”だったのではないだろうか。また、転換クロスシートは、坐り心地のいいバケットタイプを採用している。
※次は坂出(Y08)
快速〈マリンライナー48号〉岡山行きは、16時40分に発車。120㎞/hで駆け抜けてゆく。223系2000番代などに比べ、前面展望は上である。おそらく、将来はワンマン運転することを視野に入れているのだろう。
いろいろな列車とすれ違い、鴨川(Y06)で6000系の各駅停車観音寺行きを抜く。なぜ、坂出(Y08)で接続を取らないのだろうか? 坂出(Y08)は2面3線で、下りは1面2線なのだから。
『JR時刻表2009年8月号』を見ると、16時27分発の各駅停車観音寺行きは、坂出(Y08)で9分停車し、快速〈サンポート〉琴平行き、8000系のエル特急〈いしづち23号〉松山行きに接続。宇多津(Y09)で8分停車し、エル特急〈しおかぜ19号・いしづち23号〉松山行きに接続している。ダイヤを見直せば、各駅停車観音寺行きは坂出(Y08)で快速〈マリンライナー48号〉岡山行き、多度津(Y12、D12)で快速〈サンポート〉琴平行き、エル特急〈しおかぜ19号・いしづち23号〉松山行きに接続できる。
※次は児島
坂出(Y08)を発車し、8羽の海鳥が陸地を飛んでいる姿を見ながら、本四備讃線へ。16時59分に瀬戸大橋へ。序盤は120㎞/hで飛ばすものの、離島が近づくと、ブレーキをかけて、80~90㎞/h台へ落とす。騒音を配慮してのことで、一時期、エル特急〈しおかぜ〉〈南風〉〈うずしお〉は児島を通過していた。
瀬戸大橋上で、8000系のエル特急〈しおかぜ19号〉松山行きにすれ違う。どうやら瀬戸大橋では振子機能が働いていないようだ。カーブの曲がり具合が“普通の車両”と変わらないからである。
17時07分、瀬戸大橋が終わり、鷲羽山トンネルへ。阪急電鉄6300系や9300系は、走行中に乗務員室のカーテンを自動昇降できる機能があるものの、223系5000番代にはなく、運転士はみずからカーテンを下ろさずに走る。
児島で乗務員はJR西日本に交代し、運転士は乗務員室のカーテンを下ろす。そして、競艇オヤジたちが乗り込み、立客が発生する。
すっかり天気は晴れ上がり、いい気分。翌日は“真夏の
![[晴れ]](https://blog.seesaa.jp/images_e/1.gif)
※次は早島
※まもなく早島
足元にご注意ください
左側のドアが開きます
※ただいま早島
宇野線に合流し、茶屋町へ。ここでエル特急〈南風19号〉中村行きの行き違いをするが、遅れており、快速〈マリンライナー48号〉岡山行きは、定刻より2分遅れの17時21分に発車。一部のドア上に設置されている情報案内装置がスクロール表示されていることに気づく。ちなみにアーバンネットワークの223系シリーズは、ピッポッパッと表示が切り替わる。
早島を発車すると、単線になる地点で快速〈マリンライナー49号〉高松行きと行き違い、遅れが増してしまう。
高架を登ると、複線になり、大元を通過。しばらく複線は続くものの、地平へ下りると、単線に戻る。おおがかりな配線変更工事をしない限り、複線化されることはなく、山陽新幹線、山陽本線、吉備線に合流し、17時36分、定刻より4分遅れで終点岡山6番のりばに到着。向かいの8番のりばでは、2000系のエル特急〈しおかぜ21号〉宇和島行きがあわただしく発車した。
★備考
①eyevio「2009年の汽車旅3」
②岸田法眼のRailway Blog.「2008年の汽車旅3-2」
③岸田法眼のRailway Blog.「2008年の汽車旅3-7(別府ワンダーラクテンチ、危機一髪!!)」
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