暴れん坊583系2007Ⅱ
2007年12月29日(土曜日)、20時40分過ぎにJR東日本上野へ。この日は2007年が終わることを惜しむかのような雨である。昼にはやんで、路面の一部は乾いたものの、20時過ぎになると再びポツリ。
今回は13番線から臨時特急〈ふるさとゴロンと号〉青森行きを待つが、利用客やレールファンの数は2006年運行時に比べると、多いような気がするものの、“ひばりーヒルズ”に比べると少ない。
15番線では211系3000番台の普通電車小金井行き、16番線では特急〈あかぎ9号〉前橋行き、17番線では特急〈スーパーひたち63号〉いわき行き終電が発車を待っている。年末年始の時期に入ったこともあり、人の数は少ない。
普通電車小金井行きが発車したあと、13番線のホーム頭上には臨時特急〈ふるさとゴロンと号〉青森行きの乗車案内札を発見。2006年の運行時にあったのかどうかは記憶にないのだけど、臨時便でもこういう案内表示は嬉しい。おそらく、JR東日本は臨時特急〈ふるさとゴロンと号〉を“年末の風物詩”にしたい考えなのだろう。
臨時特急〈ふるさとゴロンと号〉は2003年に運行を開始。“寝台特急〈あけぼの〉の電車版”かつサポートをする役割を持っているが、2004年は新潟県中越地震、2005年は羽越本線の脱線事故により、運休という不運に見舞われたものの、2006年は3年ぶりに運行された。
今回は4年ぶりに秋田車両センター所属車の登板となるが、これは本来の姿なのだ。
2002年12月1日(日曜日)、東北新幹線が八戸へ延伸。これにともない、青森運転所(2004年4月1日、「青森車両センター」に改称)の583系は1編成が南秋田運転所(2004年4月1日、「秋田車両センター」に改称)へ移籍。もう1編成は2003年で廃車される予定だったが、2002年12月下旬、郡山-仙台間で運行された臨時快速〈SENDAI光のページェント〉が好評。使い勝手の良さから廃車の危機をまぬがれ、仙台電車区(2004年4月1日、「仙台車両センター」に改称)へ移籍することになったものの、車体があまりにもボロボロだったため、郡山工場(2004年4月1日、「郡山総合車両センター」に改称)で“大手術”を受け、美しさがよみがえった。
秋田車両センター所属の583系は東京ディズニーランド輸送を中心に、青森運転所時代と変わらぬ運用をこなし、正月には輸送力増強のため、一部の特急〈かもしか〉で485系1000番台に代わって、運用されていたが、2006年4月でダウン。秋田総合車両センターで1年に渡る“入院”でオペを受けたが、3両が廃車になり、JR東日本の583系はグリーン車が消えた。また、臨時特急〈ふるさとゴロンと号〉と、一部の特急〈かもしか〉は仙台車両センター所属車が代役を務めた。
秋田車両センター所属車の583系が美しい姿になって、聖地、上野へ帰ってきたが、仙台車両センター所属車とは異なった雰囲気となった。
仙台車両センター所属車は“国鉄テイスト”にこだわったが、秋田車両センター所属車はそうでもなく、先頭車は非貫通構造がかなり明確になっている(仙台車両センター所属車は非貫通構造だが、切れ目を再現して、貫通構造の雰囲気を醸し出している)。また、車体のJRマークがデカい!! JR創世紀、特急車両はこれが当たり前の姿だったが、“国鉄テイスト”にこだわった仙台車両センター所属車はかなり小型化している。国鉄の分割民営化から20年が経過していることがあり、わざわざJRを主張する必要性が薄らいだこともいえる。
車体下部の中央にある車両番号はステンレスの切り文字から、シールに変更され、アイボリーの色合いが仙台車両センター所属車より、濃いような気がする。
絵入りヘッドマークはシールで貼りつけたままのような気がするものの、方向幕はあらかじめインプットされているのがいい。“たかがこれだけ”と思う人もいるだろうが、これだけでもグレードアップだ。方向幕に「臨時」だけの表示は味気ないし、旅立ちの気分を盛り下げる。
21時06分、定刻通りに発車したものの、12月30日(日曜日)の天気は日本海側で大雪という予報が出ており、先ゆきが心配されるが、JR東日本ホームページにアクセスしたところ、東北エリアは平常通りの運行となっており、臨時特急〈ふるさとゴロンと号〉は無事、終点青森に到着したようである。
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この記事へのコメント
ふるさとゴロンと号の絵柄は非常にかわいいですね。
新年早々から583系の走行シーンが見れるなんて最高!
最後に「この先で撮影・・・・」は とても印象的です
このヘッドマークはクマが寝ているようですが、いいですね。寝台車を座席扱いにしているところが、ウケがいいのでしょう。
一部のブロガーさんは大宮まで乗っていたそうです。
本来は2007年中に掲載したいところでしたが、“月末恒例記事”を優先したため、新春の掲載となりました。
13番線の大宮寄り先端にあるカンバンですが、国鉄時代からずーっとあるのでしょうね。作りがJRっぽくないですから。
本格的に復活してくれると嬉しいんですが・・・
583系の復活ですが、“復刻版”を投入して欲しいところですね。車体はそのままでいいと思いますが、VVVFインバータといった最新技術を使ったものがいいでしょう。
E655系がなにやらジョイフルトレイン的な車両となっておりますので、583系もそういう道を歩んでいるのかもしれません。