暴れん坊165系2002Ⅳ(両国3番線秋場所初日、臨時急行〈内房号〉)
2002年11月16日(土曜日)、JR東日本総武本線両国へ。
両国の1・2番線は各駅停車が停まっており、両国国技館の最寄り駅として知られている。その下には総武本線がもぐっており、江戸東京博物館付近で地上にあがり、線路別複々線となる。
総武本線は東京-銚子間と秋葉原-錦糸町間の2つあり、前者は本線、後者は支線であるが、両国には1・2番線より1段低いところに3番線がある(3番線の向かい側はホーム番号空位となっている)。
東京-錦糸町間は昭和47年(1972年)7月15日(土曜日)に開業。それまでは両国が優等列車の起終点となっており、東京-錦糸町間の開業を機に特急〈わかしお〉〈さざなみ〉が運行を開始。その年10月にはエル特急に昇格した(エル特急〈しおさい〉〈あやめ〉は1975年3月10日に誕生)。
両国の地位は低下したが、昭和60年(1985年)、両国国技館で大相撲の本場所が開催され、最寄り駅となり、更に東京都交通局(都営地下鉄)都営大江戸線の乗り換え駅となったため、大幅な地盤沈下は避けられた。
16時を過ぎると、3番線への道であるホームシャッター周辺は異様な雰囲気となり、16時10分、ついに開いた。
通路はありし日のパネルが飾られており、夢を追い続けるような感じの道を歩き、階段を登ると、3番線だ。まるで野球選手がベンチ(ダッグアウト)からグラウンドに立つような気分だ(プロ野球選手ではないので、あくまでも想像)。
16時26分、“「3番線」という名の土俵”に臨時急行〈内房号〉が到着。ポスター通りの絵入りヘッドマークで、『暴れん坊583系2002』シリーズに比べると、撮影しやすかった。
昭和37年(1962年)10月1日(月曜日)、準急〈内房(Naiboh)〉が誕生。以前から房総方面の準急〈房総(外房[Gaiboh])〉〈房総(内房)〉〈房総(犬吠)〉は存在していたが、運転形態があまりにもわかりにくいため、準急の愛称を変えたのである。
当時の準急〈房総(外房)〉〈房総(内房)〉〈房総(犬吠)〉は新宿-千葉間で並結。千葉で別れるのだが、準急〈房総(外房)〉〈房総(内房)〉は房総東線と房総西線を1周して、再び千葉に戻り、銚子から折り返した準急〈房総(犬吠)〉と合流して、新宿へ向かう変則運行だった。これだと房総東線と房総西線は「房総環状線」という名称にしても、差しさわりがないような気がする。
昭和40年(1965年)10月1日(金曜日)、愛称の読み方を準急〈内房(Uchiboh)〉に変更し、昭和41年(1966年)3月5日(土曜日)、急行に格上げした。これ以降、国鉄準急の定義は“運行距離100キロ未満”をさすことになるが、昭和43年(1968年)9月30日(月曜日)で消滅し、急行に格上げされた。
余談だが、私鉄だと2006年3月17日(土曜日)まで運行していた東武鉄道の準急の最長運転区間は浅草-東武日光間で、運行距離は135.5キロである。
この時代、国鉄は快速の上が準急だったということになるが、東武鉄道の場合、準急より快速のほうが早く、今では急行よりも早い。
昭和42年(1967年)10月1日(日曜日)、房総半島循環運転は急行〈うちうみ〉に改称され、急行〈内房〉は存続するが、昭和43年(1968年)7月1日(月曜日)、急行〈内房〉〈うちうみ〉は急行〈うち房〉に統合される。
しかし、昭和44年(1969年)7月11日(金曜日)、房総半島循環運転はなくなり、昭和47年(1972年)7月14日(金曜日)で一旦、運行終了。翌日、房総西線は「内房線」、房総東線は「外房線」に改称され、房総半島循環が再開される。
昭和50年(1975年)3月10日(月曜日)、急行〈内房〉が復活したが、房総半島循環は完全になくなり、昭和57年(1982年)11月14日(日曜日)でフォーエヴァー。両国発着便は継続されたが、昭和63年(1988年)11月30日(水曜日)で終了。その後、行き止まり式のホームはひっそりと静まっているが、2002年11月16日(土曜日)から11月24日(日曜日)まで、活気がよみがえるだろう。
さて、普段、3番線は閉鎖されているが、ドアが閉まって、人が1人もいなくなっても、165系はずーっと動かず、久しぶりの両国に感慨深そうだ。
いつまでも両国3番線にい続け、165系は余韻にひたっていた。
★備考
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この記事へのコメント
両国3番線に入ったのは初めてですが、いつもと違う雰囲気でしたね。
現在、両国はゴールデンウイークに横綱審議委員会のけいこ総見が両国国技館で行なわれるので、ネンイチの割合で行っています。ちなみに入場料はタダです。
急行「内房」や「犬吠」はもう走ってなかったので
懐かしいという言葉よりは、こういう車両があったんだという感じです。
165系車両は、今ではほとんど見られなくなりましたね。
165系はJR線内で走ることはなく、富士急行の〈フジサン特急〉が最後の舞台になっております。
本格派ブログですね。私の素人記事が許容されたものか冷や汗もの
ではありますが、OKということでしたら、ありがとうございました。
急行〈内房号〉やこれから登場するものに関してはまったく知りませんが、両国で普段入れないところに踏み込めるのですから、歴史的な感じですね。
サボは車両基地イベントで売り出されているのはよく見かけますが、今や方向LEDの時代に変わっておりますので、なつかしいのは私も同じです。
戸井線が計画されていたとは知りませんでした。ブログの観客動員数はプロでさえもシロートさんに負けることがあると思いますが、またのお越しをお待ちしております。