2007年の汽車旅4-15
2007年9月8日(土曜日)、大阪市交通局(大阪市営地下鉄)御堂筋線新大阪(M13)へ。宿から新大阪駅に近いのはJR線ではなく、大阪市営地下鉄で、高架の新御堂筋沿いに独自の出入口があるからだ。ちなみに新大阪の開業日は国鉄よりも早い。
7番出入口(南改札)はエスカレーターが近年に設置され、そのおかげで西中島南方(M14)寄りは撮影がしづらくなったが、ホームに着くと、9時36分発の天王寺行き(1号車1810:リニューアル車)が発車を待っている。始発電車なので、ラクに坐れた。
新大阪から梅田方面へ向かうのは久しぶりで、21世紀になってから初めて。淀川を渡り終えると、地下へもぐる。御堂筋線の地上区間は千里中央行き及び新大阪行きの利用が圧倒的に多いので、新鮮な車窓である。
天王寺行き編成表 | ||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 |
天王寺 | 1 | 1810 | ○ | リニューアル車 |
2 | 1510 | ○ | リニューアル車 | |
3 | 1410 | ○ | リニューアル車 | |
4 | 1710 | ○ | リニューアル車 | |
5 | 1610 | ○ | リニューアル車 | |
6 | 1210 | ○ | リニューアル車。女性専用車。夢塗装車 | |
7 | 1310 | ○ | リニューアル車 | |
8 | 1910 | ○ | リニューアル車 | |
9 | 1010 | ○ | リニューアル車 | |
新大阪 | 10 | 1110 | ○ | リニューアル車 |
女性専用車は平日終日 |
梅田(M16)で大量乗車があったものの、土曜日のせいか思ったほど少ない。
本町(M18)でお客の入れ替わりがあったが、心斎橋(M19)で若干、乗車率が減る。
なんば(M20)でガラガラとなり、頭上を見上げると、吊り革はドコモの宣伝ばかり。関東は吊り革広告がなく、これも関西商法の1つなのだろう。ドアの窓上にシール広告があるのは関東でも同じこと。更にドアの窓の「ひらくドアにごちゅうい!」のステッカーの下にも広告があり、かなり徹底的にやっている。
「天王寺終点でーす。御乗車ありがとうございました」
終点天王寺(M23)に到着。終点であることに気づかないお客が多く、駅員が車内に乗り込み、退散していった。
余談だが、始発専用の2番線には10系第4編成の新大阪行き、3番線には10系第12編成“夢塗装車”の千里中央行きという、関西のレールファン注目の車両が続いた。
天王寺でJR西日本大阪環状線に乗り換え。12番のりばへ向かうと、高架の阪和線では紀勢本線、広島色、湘南色という“3色電車”がホームに滑り込んだ。朝晩の阪和線は“混色国鉄近郊形電車”がレールファンの注目を集めているようだ。体質改善車も入ることがあるので、面白いことは確かだろうが、快速だと221系を最優先に関空快速&紀州路快速は“妥協”といったところ(りんくうタウン、関西空港は関空快速でないと行けないので、妥協どころではない)。
12番のりばから10時21分に発車する各駅停車(大阪から大和路快速)奈良方面加茂行き(1号車クハ221-34:弱冷車)へ。
各駅停車(大阪から大和路快速) | |||||
奈良方面加茂行き編成表 | |||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 | |
奈良 | 1 | ク ハ221- | 34 | ○ | 弱冷車 |
2 | サ ハ220- | 19 | ○ | 弱冷車 | |
3 | モ ハ220- | 19 | ○ | なし | |
4 | サ ハ221- | 34 | ○ | なし | |
5 | モ ハ221- | 34 | ○ | なし | |
6 | クモハ221- | 34 | ○ | なし | |
7 | ク ハ220- | 9 | ○ | 弱冷車。奈良止まり | |
天王寺 | 8 | クモハ220- | 9 | ○ | 奈良止まり |
車番記入してから、誰も坐っていない転換クロスシートの向きを変えるが、自分から向きを変える者、向きが変えられるのにガマンして逆向きに坐る人など様々。ちなみに私は1号車の転換クロスシートの向きをすべて変えたが、清掃のオバサンはゴミ集めに専念しており、早くしないとお客が続々と乗ってくるのだから、仕方ない。また、車掌によっては折り返し時間に転換クロスシートの向きを変えて、“お客様を気持ちよく迎える”姿勢の人もいる。
先ほどの御堂筋線10系では吊り革広告について述べたが、221系にはない。インテリアがいいだけにやって欲しくないが、多くの鉄道に“吊り革広告”というのはない。
大阪1番のりばに到着し、ここから大和路快速奈良方面加茂行きへ。
西九条ではド派手な夢塗装車、桜島線の各駅停車ユニバーサルシティ方面桜島行きに遭遇。また、乗務員は乗務員室に便乗していた1人、車内から1人がここで降りた。
弁天町を発車すると、アップルパイの化石みたいな印象を持つ、京セラドーム大阪を横切る。最寄り駅は通過となる大正。大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線ドーム前千代崎だが、中央線の九条もそうだし、2009年開業予定の阪神電気鉄道阪神なんば線にもドーム前という駅ができるので、アクセスは充実する。また、西九条-奈良間は阪神なんば線と近畿日本鉄道と競合することになるが、双方とも転換クロスシートの車両は投入しない予定なので、居住性のいい221系に軍配があがるのではないだろうか。三宮-尼崎間であれば、東海道本線からの転移は可能であるように思える。
新今宮から関西本線に入り、天王寺16番のりばに到着し、1周。意外と利用客は少なく、10時57分に発車。阪和線へのアプローチ線を単線から複線にする工事が完成に近づいている。すでにあるアプローチ線は大阪方面専用となり、増設したものは阪和線に突入するものと思われる。
東部市場前を通過。大阪市東住吉区にある駅で、進行方向左側はコンテナが点在する。ちなみに開業日は平成元年(1989年)11月11日(土曜日)で、パチンコで言うところの“フィーバー”である。
俊敏に走ると、突如、高架が姿を現し、関西本線に合流。2008年3月開業する予定のおおさか東線である(久宝寺-放出[Hanaten]間の暫定開業)。使用車両は片町線207系シリーズか関西本線の103系・201系のどちらかになるのかが注目されるが、すでに試運転が行なわれており、どうやら前者になる模様。放出-新大阪間が全通すれば近郊形電車が走り、快速の運行も考えられる。
久宝寺で201系体質改善車の各駅停車奈良行きに接続。国鉄時代に244両投入された201系は321系の入団により、大阪環状線に移籍。当初は関西本線に投入する意向はなかったのだが、大阪環状線は8両編成のため、組み替えると余剰車が発生することを恐れたのだろうか、予定変更で投入した。中間車の先頭車化改造も行なわない方針のようである。
奈良県に入り、日差しがキツークなり、11時29分、奈良4番のりばに到着した。5番のりばには221系6両編成が到着し、種別幕が新快速という表示に心が躍るものの、それはほんの一瞬で、快速〈みやこ路快速〉京都行き(1号車クハ221-24:弱冷車)だった。どうやら奈良で種別幕は回送に変わるようで、確信は持てないが、“221系新快速”が撮れる可能性がある。
11時39分に発車するが、初めて6両編成の快速〈みやこ路快速〉に乗る(通常は4両編成)。普段から6両編成で走ればいいような気がするが、大和路快速と快速〈みやこ路快速〉を合体した“けいなはん快速”にしたほうがいいだろう。木津-加茂間は気動車を引っ張ってくるか、関西本線に207系シリーズが移籍すれば7両編成のうち、4両車はJR難波-京都間、3両車はJR難波-加茂間の運用をすればいいだろう。
快速〈みやこ路快速〉京都行き編成表 | |||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 | |
京都 | 1 | ク ハ221- | 24 | ○ | 弱冷車 |
2 | サ ハ220- | 24 | ○ | 弱冷車 | |
3 | モ ハ220- | 24 | ○ | なし | |
4 | サ ハ221- | 24 | ○ | なし | |
5 | モ ハ221- | 24 | ○ | なし | |
奈良 | 6 | クモハ221- | 24 | ○ | なし |
余談だが、この日、関西本線加茂-亀山間は線路保守点検作業のため、日中時間帯は運休。しかも、代行バスも用意しないという不親切のありさまだ。JR西日本は2001年3月からツキイチの割合で実施しているが、6年たっても代行輸送を整備しないとはあきれるばかりだ。ローカル線の客離れが進むだろうが。
木津から奈良線へ入り、単線に。棚倉では快速〈みやこ路快速〉奈良行きと行き違うため、運転停車。単線の悲しい性で、奈良線全線複線化のメドはたっていない。
玉水で各駅停車奈良行きと待ち合わせ、新田(Shinden)から複線となり、快走するものの、宇治から再び単線になると、通過駅は減速を余儀なくされる。木津-新田間は1線スルー化されている駅が多かったのに対し、こちらはそのまま。将来、複線化になることを視野に入れて、あえて1線スルー化していないのであろう。
JR藤森(JR-Fujinomori)から再び複線へ。ほどなくして、京阪電気鉄道京阪本線と合流し、東福寺へ。京都の中心部は京阪本線が便利で、JR線をくぐると地下にもぐる。
京阪本線と別れ、東海道新幹線(JR東海)、東海道本線に合流すると、12時26分、終点京都10番のりばに到着した。
★備考
①今回の動画はこちらにクリック!!(貼りつけた動画がうまくアクセスできない場合はこちらを御利用下さい)
②住吉急行電鉄の日報「鶴ヶ丘は激戦区?」はこちらにクリック!!
③10系備考一覧はこちらにクリック!!
④221系備考一覧はこちらにクリック!!
この記事へのコメント
関西に住んでても、私は、完全に無視している路線で楽しく拝見しました。
夢塗装車は、かなり度肝を抜かれますが最近では当たり前になっています。慣れというものは怖いです。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの電車はド迫力ですね。JR九州のド派手な車内にはヒケをとらないのではないでしょうか。
21世紀で桜島線は1度、乗ったことがあります。ちなみに東京ディズニーランドの京葉線に夢塗装車はありません。
御存知だとは思いますが、夢塗装車は「ムトソウシャ」と読みます。これはアルミやステンレスの無塗装をヒントにした私独自の読み方なんですけどね。
奈良方面は3月に日帰りで行きました。大和路快速は乗っていた記憶があります。法隆寺等の観光名所も多いです。
大阪ドームは本来あのヘンテコな屋根が可動できるようになっていて、野球だけでなくコンサートのないように応じて屋根の形状が変わるようになっていたとの事です。しかし、部品が切らしてしまい、不幸な事にその部品の代替品もなく現在では動かせないそうです。あそこのドームを運営していたのは大阪市の第3セクター企業でして、本来なら設計した竹中工務店にクレームを付けて、最悪訴訟に持っていけたはずなのです。しかし契約がずさんだったのか分かりませんがその後は音沙汰なしです。
その後この企業は経営破綻してしまいまして、現在はオリックス系の企業が主体で出資した会社が運営しています。京都のタクシーの悪評を払拭したMKタクシーの創業者の青木定雄氏が応札しようとしましたが結局拒否された経緯もありますが。
あのドームの近辺にイオンのショッピングセンターが出来るそうですし、阪神なんば線が開業したら利用客が増えればいいのですが.....ちなみに私はオリックスがプロ野球球団の中では一番嫌いです。
大和路快速はしょっちゅう乗りませんけど、JR西日本初の“冠快速”ですから、印象に残りますね。また、奈良線の221系投入で、近鉄の利用がおごそかになっているという事実があります。別の記事でどなたかの返信コメントで述べたことを重複してしまいますが、近鉄も本腰を入れて利用したいところです。
“オリ近合併球団”は2つ本拠地を構えており、将来は京セラドームに固定するようですね(近鉄は今年で出資を終える予定なので、オリックス1本の球団に戻ります)。
屋根が稼動できるとは知りませんでした。以前、福岡ドームは屋根が開閉できる構造だったのですが、それをするだけでも高額なため、今はほとんどしないそうです。
阪神なんば線が開業して、1番あせるのは大阪市交通局でしょうね。競合かつ協調でお願いしたいものです。
ちなみに開業記念碑が駅前にあります。
確かに加茂~亀山まで代行バスがないってのが不親切と言うか過ぎますね。1度もそれに遭遇はしてないが沿線住民にとってどれ位不満か分かれよと言いたいです。
逆に関西の地上を走る電車は全体的に広告は控え目で、たまに首都圏の電車に乗ると網棚の上にまでずらり並んだ額面広告に驚きます。
吊り革広告ですが、前回、10系を利用した記事を確認したところ、ありませんでした(http://blog.so-net.ne.jp/railway583/2007-04-22)。ちなみに私はドコモユーザーですが、CMでもド派手にやっておりますね。
さて、吊り革広告は「へぇー」なんですよ。それと同時に“以前はあったのかな?”と気になり、たった今、調べたところです。渦中の10系第4編成だったため、けっこう撮っておりました。
広告収入は鉄道会社の生命線の1つでしょうが、吊り革握って、広告に目がいくのかなという疑問はあります。
今後、吊り革広告がハヤるどうかも注目ですね。
関東のほうが確かに広告は多いでしょうね。東京は“情報発信基地”のようなものですから。それと少子高齢化と人口減少などにより、減収を阻みたいのでしょう。